キリシタンを怖れず、ラテン語まで修得した忠輝は越後福嶋藩七十五万石の藩主となっても浅草のバテレン診療所に通いつめる。

「あなたはこれよ。

突然この世を去ってしまった、義兄・最上圭一。

砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。

殺人予知夢の精度が増した志乃。明かされた公香の衝撃の過去。

膨張し、肥満し続けるわたしのからだ。やり切れぬ思いを解き放つのは、誰?体重100キロの16歳が「夢の娘」になるまで。

宮城県の第八十八銀行白山支店で行員が射殺され、一億円と支店長が消えた。

実刑判決を受けた浅見克則は「懲役刑」と「消失刑」のどちらかを選べ、と言われる。

専業主婦の宮地奈央(38)は、夫と息子の3人で幸せに暮らしていた。

行方不明の元スパイは、何らかの事件に巻き込まれたのか、あるいは祖国を裏切っているのか?この男の捜索を依頼されて、メアリと夫ホームズは1924年正月早々、大英帝国インド総督監視下でマハーラージャが治めるインドまで船旅に出て、船上で左翼の米国青年とその母、妹と

個室特急での密室殺人という古典的テーマを“相棒的”に料理した「寝台特急カシオペア殺人事件」、おなじみついてない女月本幸子の後日譚「ついている女」、異色の傑作「新・Wの悲喜劇」、そして「複眼の法廷」のアンサー篇「黙示録」など、どれも読み過ごせないシーズン6後

万年金欠状態の梅寿の個人事務所“プラムスター”に時代劇オーディションの話が舞い込んだ。

とある湖畔の別荘に集められた6人は、やがて全員が死体となって発見された。なぜか死亡時刻も死因もバラバラだった。

中学校で起きた無差別殺傷事件。物語が二転三転していくなかで暴かれる戦慄の真相とは…。

北アルプス烏川渓谷の発電所で少女が保護された。物言わぬ少女は川のほうをじっと見ていたという。

「もはや二度と会えない愛しい者の追憶を探し求めることは、生き残った者にとって残酷である」(「永遠の至福」より)。

孤児のエイミーとダンは、ケイヒル家の遺産相続人候補となり、世界中に隠された39の手がかりを探す旅に出た。

亡父の残した借財のことで、公事宿・巴屋を頼ってきた錺職人の弥七が、交渉相手であるもぐりの公事師、梅次殺しの科で捕縛された。

「月乃ちゃん、引っ越しちゃうの?」親友との突然の別れにショックを受ける日向。でも、悲しんでいる時間なんてない。

警視庁捜査一課で継続捜査を担当する鷺沼は、パチンコ・パチスロ業界の雄、飛田を訪ねる。

高知行きのフェリーから男が転落死した。そして2年後、東京・高田馬場で男がマンションから転落死をした。

老人の焼死体がO医科大学法医学教室に運び込まれた。

ゴシック風の豪奢な洋館のサロンで開かれる賀宴の出席者は、10人の客とサロンの女主人、そして令嬢柚香。

楽して簡単にお金を手に入れる方法はないものか。子どもを誘拐して身代金。

歌を愛し、吟遊詩人を夢見ながらも、唄う能力を欠いた19歳の少女シオリ。

護送中の殺人犯が刑事を射殺して逃亡し、修道院に身を潜めた。同じ町で起きた、謎だらけの銀行たてこもり事件。

陽気で大柄、機嫌悪くなるのは空腹時と眠い時、そんな典型的フィジー人とつきあう茜。

ヴィクトリア朝の歴史ある館が火事になった。持ち主は、地域の再開発に反対していた大物政治家。

今なお、河童伝説が残る川で、左手首が切断された死体が、続いて、左腕が切り落とされた死体が浮かぶ。

大和新聞東北総局遊軍記者の宮沢は、秋田の乳頭温泉で正月休みをとっていた。そこに秋田支局に向かえと電話が入る。

被害者女性の特異な容貌から注目を浴びた轢き逃げ事件、痴漢の容疑をかけられた男の転落死、色呆け老人が飲んだ薬物入り缶コーヒー騒動―同じ地域で起こった三件の未解決事件には、ある人物の姿が見え隠れしていた。

広告代理店・首都広告社のクリエイティブ・ディレクター堂門修介は、プレミアムビール「バドバーグ」のリニューアルキャンペーンの現場責任者として、ウェブ中心の広告を仕掛ける。

講演中の救命医が爆破死傷事件に巻き込まれた。現場に駆けつけた救急救命士に向かい、彼が言う。

隼太は中学2年生、陸上部。

寛政期、西国の小藩である月ヶ瀬藩の郡方・日下部源五と、名家老と謳われ、幕閣にまで名声が届いている松浦将監。

彼の告白には、まだ余白がある。まだ何かが隠されている。

未曾有の連続誘拐殺人事件(「模倣犯」事件)から9年。

彼女のこめかみには弾丸が埋まっていて、我が家に伝わる箱は、どこかの方向に毎年一度だけ倒される。

同じ車両の乗客が2人とも殺人犯である確率は1億分の1…。新宿発村上行の快速「ムーンライトえちご」で隣合わせた女性客。

天使と人間との“関係”に疑問を持つ者が起こしたクーデターによって、「天使たちの楽園」ユーロランドは、一瞬にして人間を閉じ込める“檻”と化した。

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。

9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。

町にアイスクリーム店がオープン。長蛇の列ができ、カラフルなアイスやサンデーを手にした笑顔の客であふれていた。

嘘つきに強欲、ペテンに札付き前科者。

ヨット・レースに沸くパラダイスの港にドレスを着た女の溺死体が打ち寄せられた。

一枚の絵が「もし贋物なら、見た瞬間、苦味を感じ、本物なら甘みをおぼえる」という天才美術コンサルタント・神永美有が、短大の美術講師・佐々木昭友と二人で鑑定にまつわる五つの難題に挑戦。

母親業に週刊新聞の臨時記者、加えて図書館の理事まで引き受けてしまったルーシー。

ホストたちの要望から、大幅改装を図ることになったclub indigo。

深夜、中学校の教室で、かつて教鞭を執っていた男が殺された。黒板の前に横たわる被害者のポケットには、新人女性教師の写真が。

旧家・朝比奈家に嫁いだ苑香は才色兼備の完璧な嫁。

七夕の日、突然、世界中のカップルがバタバタと死に始めた。お互いを貪るように求め合った後に悶死するのだ。

東京・丸の内の片隅に、ぽつんと暖簾をかかげる小料理屋。

「親友を探してほしい」。探偵は、古ぼけた四枚の写真を手がかりに、一人の女性の行方を追い始める。

元警察官・泊司郎は新米幽霊として、彼らの世界“シキイ”にデビューすることとなった。

早朝の鳥取砂丘に突き出た“足”。マネキンかと思われたその足は女性のものだった。

フリーターの秋川瑞希は、テレビプロデューサーの叔母から、霊能力者・エステラの通訳兼世話役を押しつけられる。

母一人子一人で暮らしてきた四十五歳の娘は七十五歳の母親をなぜ殺害したのか?不明だった事件の動機を、美人大学院生・桜川東子が昔話・浦島太郎の大胆な新解釈で解き明かす(表題作)。

記憶喪失の吉田さんは、ミステリマニアの店主が作るマッシュルームカレーを食べるたびに、あの探偵、この探偵になりきってしまう。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

喧嘩ばかりの毎日を送る28歳の設計技師・村田真司。

おれは、博多に住む売れないロッカー、青木満三十四歳。安アパートで見果てぬ夢を抱きつつ、ギターの練習に明け暮れる毎日だ。

主婦の典子のもとに、差出人不明のまま突然届いた中学時代の「交換日記」。

俺たちは悪を裁く闇の検事、お前たちに弁護人はつかない―処刑軍団のリーダー・津場登は、利権の腐肉に群がるハイエナどもに宣告した。

一九五七年名古屋市生まれ。中央大学経済学部卒業。

一度だけドラマの主役を射止めたが、最近は声もかからず、妻にも逃げられた鳴沢。

ジャーナリストのローダが長年放置してきた顔の傷痕を消す決意をしたのは、母親の再婚がきっかけだったのかもしれない。

シングルマザーの遊佐ひろ子は、お侍の格好をした謎の男と遭遇する。

貞元二十年(西暦八〇四年)。遣唐使として橘逸勢らとともに入唐した若き留学僧・空海。

妖物が歌ったのは李白の「清平調詞」であり、約六十年前、玄宗皇帝の前で楊貴妃の美しさを讃えた詩であった。

連載ファン増加中! 月イチ文庫小説誌。 人間の行為・行動を表す二文字の言葉 ――第7号の巻頭タイトルは「異境」。

昼どきの秋津新聞社投稿課に届いた一通のメール。添付ファイルに写るのは、拘束された女子中学生だった。

第2回『このミス』大賞受賞作、代理母が引き起こした前代未聞の誘拐事件! かつて新宿三丁目界隈に名を馳せるホステスだったが、現在は代理母として生計を立てる小田桐良江は、自分が産んだ子供が虐待を受けていることを見かねて連れ出してしまった。

第2回『このミス』大賞受賞作。 5億円強奪計画は謎のハッカーにより予想外の展開へ!一気読み確実の傑作誘拐ミステリー。

痴漢冤罪事件で会社をクビになって以来、パチプロとしてなんとなく日々を送っているオレ。

〜どうしても許せない!/証拠不十分。

北前船が着き、米相場が開かれていた北の湊。銭と汗の匂いのする町を舞台に、運命に翻弄されながらも、しなやかに生き抜く人々。

新署長赴任の朝。署の正面玄関前で、容疑者を連行中の刑事が雑居ビルから狙撃された。

島の秘密を探ろうとする者は、黒いサンタクロースに殺される―全寮制の学園の島を襲ったのは、生首の入った袋を背負って夜な夜な徘徊する謎の男だった!島に伝わる『再生の書』、来日する王女が持つ『浄化の鍵』、魔界から来たという謎の無人列車、陰謀渦巻く廃墟地帯、そして

「えええー、君、記憶ないの!格好いい!」そう言って探偵は道端で、俺を拾った。彼女に付けられた俺の名前は、赤月あお。

怠惰な生活を送るティーのもとに、三年前に別れた恋人、極上の美女アールからかかってきた一本の電話。

諒司が残した言葉をたよりに甲斐は貴湖らと長野・戸隠にある隠岩戸宮を訪れ、宮司たちの世話になる。

かつて天才ハッカーと謳われた“プロメテ”こと能條良明。

女性を殺し、焼却する猟奇犯罪が続く地方都市―。

国立O大学医学部附属病院助教授の神埼は、策略をもって前教授の追い落としに成功した。

平凡な大学生・淳平が目覚めると、そこは見知らぬ船室。鉄の扉には、血のような真っ赤な塗料で「5」の文字が書かれていた。

「抜群の創造力で、侵略戦争を書けばＳＦか？」と、従来のコンタクト物に疑問を投げかけて、その答えに「思考する海」を書いた東欧の巨匠の一冊。

ボクサーとしての夢破れて地元の松江に戻った池田は、私立高校の教師として退屈な日々を送っていた。

奇妙な恋、奇妙な幸せ。いびつで切ない下宿物語。

著者が過去30年間に発表したショートショートから選り抜き、編成。全15話収録。

千三百年の歴史をもつ岐阜・長良川鵜飼いの最中に、観覧屋形船で男女のカップル―エリート会社員とクラブのママが意識不明になった。

一九七〇年代半ばにアメリカで放映されたテレビドラマ『エラリー・クイーン』は、『刑事コロンボ』のコンビ、R・レヴィンソンとW・リンクが製作総指揮を務めた本格ミステリドラマである。

エリートサラリーマンだった夫が姿を消した。

街中で喪服姿の妻を見かけ不審を抱いた慎一は、弔われた故人の名が、結婚前の妻と同じ「斉藤響子」だったことを知る。

ビル火災のバックドラフトに巻き込まれ負傷した明神。鎮火後の現場からは、殺しの痕跡のある身元不明の二遺体が出た。

ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。